木曽シュミットシンポジウム2021開催

木曽シュミットシンポジウム2021が 10月4日-6日に木曽観測所とオンライン(Zoom)によるハイブリッド形式で開催されました。2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で木曽シュミットシンポジウムを行えなかったため、2年ぶりの開催となりました。現地参加 22名、オンライン参加 88名、合計110名という多数の参加申し込みがあり、27件の発表が行われました。Tomo-e Gozen の本格運用開始から2年が経ち、発表ではその間の多岐にわたる研究成果や進捗が数多く聞かれ、確かな前進を感じることができました。現地に集まれたのは限られた人数でしたが、久しぶりに顔を合わせての議論や情報交換が盛んに行われていました。また、ハイブリッド開催とすることで参加の敷居が下がり、木曽観測所の活動や Tomo-e Gozen に興味を持ってくださる多くの方にご参加いただけたことは嬉しい誤算でした。過去最多となる参加者を得て、3年目を迎える Tomo-e Gozen の勢いを後押しするような研究会となりました。

Kiso Schmidt Symposium2021


■ 10月4日[月] 講演内容

13:30-13:45  はじめに
[木曽観測所 小林 尚人]
13:35-13:50  観測所報告
[木曽観測所 高橋英則]
13:50-14:05  Tomo-e Gozenの本格運用から2年
[木曽観測所 酒向 重行]
14:05-14:25  Tomo-e Gozen Sky Atlas の開発
[東京大学 瀧田 怜]
14:25-14:50  影と閃光の動画観測: OASES(オアシズ)とTomo-eとPONCOTS(ポンコツ) [京都大学 有松 亘]
15:05-15:30  Tomo-e Gozenと重ね合わせ法によるNEO観測の進捗
[日本スペースガード協会 奥村 真一郎]
15:30-15:55  木曽Tomo-e Gozenを用いた微小NEOの高時間分解撮像観測
[東京大学 紅山仁]
15:55-16:20  Tomo-e Gozenによるスペースデブリの検出について
[デロイトトーマツリスクサービス株式会社 満田 和真]
16:20-16:45  MU radar と Tomo-e Gozen による「ふたご座流星群(2020)」の同時観測 [日本大学 野中 康輝]
16:45-17:00  全天赤外線雲モニタの開発
[東京大学 津々木 里咲]

■ 10月5日[火] 講演内容

09:30-09:55  Transient pipeline or Supernova survey
[国立天文台 冨永 望]
09:55-10:20  Improvement of the deep-learning real/bogus classifier in the Tomo-e Gozen transient survey
[東北大学 高橋 一郎]
10:20-10:45  Catching the Earliest Optical Emission of SN Ia 2020hvf with the Tomo-e Gozen Camera
[Kavli IPMU 姜 継安]
10:45-11:10  OPTICAL VARIABILITY OF BLAZARS IN THE TOMO-E GOZEN NORTHERN SKY TRANSIENT SURVEY
[東京大学 張 天放]
11:10-11:35  The 2D and 3D fundamental plane GRB optical follow up with the KISO [国立天文台 Maria Dainotti]
13:00-13:25  Tomo-e GozenによるFast Radio Burst可視光高速観測
[東京大学 新納 悠]
13:25-13:50  Tomo-e GozenとOISTERによるブラックホールX線連星MAXI J1820+070の観測 [東京工業大学 村田 勝寛]
13:50-14:15  木曽Tomo-e GozenとNICER望遠鏡による矮新星SS Cygの可視光・X線同時高速観測 [東京大学 西野 耀平]
14:15-14:40  Tomo-e 狭帯域フィルター観測による北天の明るい金属欠乏星探査 [国立天文台 青木 和光]
14:55-15:20  共同利用観測を開始したせいめい望遠鏡TriCCS
[京都大学 松林 和也]
15:20-15:45  せいめい望遠鏡+KOOLS-IFUの自動観測の開発状況と即時ToO観測に向けた展望 [国立天文台 前原 裕之]
15:45-16:10  広視野・高頻度サーベイと即時フォローアップによる古典新星の初期の急増光期の研究可能性 [京都大学 田口 健太]
16:10-16:35  宇宙の渦度分布異方性解析(続報)
[国立天文台 家 正則]
16:35-17:00  議論

■ 10月6日[水] 講演内容

 
09:30-09:55  HeSO survey: search for sub-min variability of white dwarfs and M dwarfs [李政道研究所 逢澤 正嵩]
09:55-10:20  データストリーム上の突発イベントを検知するオンラインアルゴリズムの検討 [静岡大学 山本 泰生]
10:20-10:45  Tomo-e Gozenによる銀河面重力マイクロレンズイベントの観測 [東京大学 福井 暁彦]
10:45-11:10  SMOKAの現状と今後の計画
[国立天文台 小野里 宏樹]
11:10-11:35  KISOGPー低金属量で明るいRRライリ変光星の発見
[東京大学 松永 典之]
11:35-12:00  議論
12:00-12:05  おわりに
[木曽観測所 小林 尚人]


木曽シュミットシンポジウム2021 開催案内

東京大学大学院理学系研究科附属 天文学教育研究センター木曽観測所では、当観測所を用いた観測・研究の発表や議論の場として「木曽シュミットシンポジウム」を毎年開催しております。昨年は新型コロナ感染拡大のため中止となりましたが、今年はハイブリッドにて開催いたします。

【シンポジウムテーマ】
東京大学木曽観測所では木曽105cmシュミット望遠鏡の計20平方度の視野を覆い最大2 fpsで連続観測が可能な 広視野CMOSカメラ Tomo-e Gozenを開発し、2019年9月より動画による全天サーベイ、特定天域の広視野高速観測 など特長的な観測を進めています。 自立した観測システムにより完全自動で1晩に10TBを超えるデータが取得されています。シンポジウムでは Tomo-e Gozenで得られた科学成果および進行中の科学計画の進捗状況を共有するとともに、魅力的な 科学テーマの新規開拓に向けた議論を行います。

【シンポジウム概要】

日時  : 2021年10月4日(月) 13:30 - 10月6日(水) 12:00 終了予定
 (施設見学除く)
開催形態: 現地+オンラインのハイブリッド開催
(感染拡大などの状況によっては完全オンラインになる
 可能性もあり)
現地会場: 東京大学木曽観測所(人数制限あり)
講演  : 口頭のみ
懇親会 : なし

プログラム
こちらをご覧ください。
・プログラムは変更される場合があります。
・開始・終了時刻は当日のセッションの進行具合により変更になることがあり
 ます。
※本シンポジウムへ講演申し込みをされた方は、ご自身の講演日時をご確認
 ください。

【申し込み】
・以下の参加申し込みフォームに従ってお申し込みください。
  ■ 参加申込フォーム
・申し込み締め切り:9月30日(木)
  ※ 講演申込および現地参加の申し込みは締め切りました
・接続に必要な情報(zoom URL等)についてはfinal circularにてお知らせ
 します。

【その他】
・質問、議論にはslackの専用チャンネルも用いる予定です。詳細はfinal
 circularにてお知らせします。
・木曽観測所情報および過去のプログラム等は、こちらをご参照ください。
・新型コロナウィルスの感染状況に鑑み、オンラインのみで開催する可能性が
 あることを予めご承知いただけますと幸いです。
・何かございましたら、以下までお問い合わせください。
    kisosymposiumioa.s.u-tokyo.ac.jp