Tomo-e Gozen Q3ユニット ファーストライト
2018年11月27日
木曽観測所で開発を進めている超広視野CMOSカメラ「Tomo-e Gozen」のQ3ユニットによるファーストライトデータの取得に成功しました。
Tomo-e Gozenカメラは最終的に84枚の35mmフルHD CMOSイメージセンサを搭載しますが、
カメラが巨大になるため、四分の一ずつ分けて製作して望遠鏡焦点面にて結合する方式をとります。
今年2月から稼働していたQ1ユニットに続き、今回は2台目となるQ3ユニットを105cmシュミット望遠鏡へ搭載しました。
Q1ユニットの実績があるものの、Q1ユニットとQ3ユニットを同時に動かすのは初めてで、予期せぬ問題も発生しました。
望遠鏡へ搭載してすぐには動いてくれませんでしたが、開発チームが粘り強く調整を続けた結果、搭載初日の11月27日の日付が変わる直前に、
ファーストライトデータの取得に成功しました。

ファーストライト画像 : おうし座付近
一等星アルデバランが最上列左から2番目のセンサに写っている
露光時間 0.5秒
※Q3ユニットの21枚のセンサの画像を並べて表示
Q3ユニットが加わったことで、Tomo-e Gozenカメラの半分が完成したことになり、42枚のCMOSセンサで約10平方度の領域を一度に観測できるようになりました。 装置の調整やデータ処理システムの開発と並行して、大規模サーベイの試験も始めています。 来年春までに残り半分のカメラも完成する予定ですので、乞うご期待ください。

Tomo-e Gozen Q3ユニットを囲んで

ファーストライト恒例のケーキを囲んで