トヨタ自動車南米大陸走破隊がTAOを来訪

2016年10月12-13日、トヨタ自動車(株) (以下、トヨタ) の「5大陸走破プロジェクト」南米大陸走破隊の一行が、走破の道中にTAOを来訪しました。

▲ トヨタ南米大陸走破隊とTAO山麓研究棟前で記念写真

「5大陸走破プロジェクト」とは、トヨタが『もっといいクルマづくり』を担う人材を育成するため、トヨタの社員自らが運転し5大陸を走破するプロジェクトです。2014年の豪州、2015年の北米に引き続き、2016年に8月下旬から3ヵ月半にわたり南米大陸の走破が実施されたのを期に、TAOのような地球の裏側の標高5640mの高地にもトヨタ車を使用している日本人ユーザーがいることを知っていただくため、現地を案内させていただきました。また、式典や親睦会等の交流を通して、トヨタとTAOとの絆を深める機会となりました。

▲ トヨタ南米大陸走破隊とチャナントール山頂miniTAO望遠鏡の前で記念写真

TAOではこれまで約15年間にわたりトヨタ車を信頼できる"相棒"として選んでいましたが、今回のトヨタ走破隊の来訪を期に、トヨタの多くの社員の方に、地球の反対側の標高5640mに日本人のエンドユーザーがいるということを知ってもらい、トヨタとの絆を深めることができたことはTAOとして大変嬉しい出来事でした。

TAOとトヨタ車との関わり

トヨタとTAOとの関わりは古く、TAO望遠鏡サイトであるチャナントール山周辺の調査で現地を初訪問したときに始まりました。トヨタ車は、標高5640mの高地、未舗装路、積雪、落石、強風、夜間マイナス15℃に達する寒さ、という極限の環境でも信頼して走行できることから、ここまで約15年間にわたりTAOの"相棒"としてなくてはならない存在となっています。


▲ TAO天文台へ向かう道幅約4mの未舗装路もパワフルに登るトヨタ車。積雪時には雪かきをしながら天文台に向かうことも。

トヨタ自動車南米大陸走破隊走行式

2016年10月12日には、走行式およびレセプションがサンペドロ市内の公営ホールで開催され、トヨタ自動車、在チリ日本国大使館、サンペドロ・デ・アタカマ市、国立天文台チリ観測所、その他関係企業などから計53名の方にご出席いただきました。

走行式では、定方理トヨタ自動車常務理事、二階尚人在チリ日本国大使代理折原参事官、サンペドロ・デ・アタカマ市長代理の方からご挨拶をいただいた他、大陸走破プロジェクトとTAOプロジェクトのコンセプトビデオの上映が行なわれました。

その後のレセプションは、吉井譲TAO計画代表の乾杯で開始し、途中、TAOプロジェクトメンバーが握ったおにぎりとお味噌汁が振舞われ、今後も長距離の走破が続くトヨタ走破隊に向けてエールを送りました。定方理トヨタ常務理事からの記念品の贈呈と、井上雅宏中南米部長の挨拶で閉会となりました。

式典の直前には、トヨタ車の技術開発等を担っているトヨタ社員からTAOメンバーへのユーザーインタビューも行なわれました。TAO道路のような特殊環境で運転する際に気を使うことや、トヨタ車の扱いと機能、トラブルの有無等の車に関する質疑応答にはじまり、最後はTAOで目指す天文学等にまで話が及びました。

今後の大陸走破とTAOプロジェクトの成功を互いに祈念し、トヨタとTAOとの親睦が深まる一日となりました。


▲ 走行式でご挨拶をいただいた二階尚人在チリ日本国大使代理折原参事官(左)とサンペドロ・デ・アタカマ市長代理(右)


▲ レセプションでの乾杯の様子(左)と乾杯の音頭をとる吉井譲TAO計画代表(右)


▲ 定方理トヨタ常務理事からの記念品の贈呈(左)と閉会のご挨拶をいただいた井上雅宏中南米部長(右)

トヨタ自動車南米大陸走破隊 TAO登頂

翌日の2016年10月13日には、トヨタとTAOメンバーの総勢42名、13台の隊列でTAOのあるチャナントール山に向けて走行しました。登頂の途中、トヨタでは走行保証の範囲外としている5000mを超えた地点でトヨタのRAV4が酸素不足のため停止するハプニングがありましたが、その他高山病等のトラブルも無く無事に走行を終えました。その後、南米走破隊はサンペドロを出発し、次の目的地であるアントファガスタ方面に出発していきました。