新実験棟に新しい観測機器! 〜6.5mTAO望遠鏡観測に向けて〜
SWIMS
SWIMSは、近赤外線の2つの波長域(0.9〜1.4と1.4〜2.5um)を同時に広視野(〜9分角)撮像或は多天体分光できるという特徴を持った装置です。装置は光学系や検出器ユニットが内挿されるクライオスタットと、多天体分光ユニット(図1)に分かれており、両者が組み合わされて一つの装置となります(図2)。透過光学系で構成されるため非常に大きなレンズ(図3)を多数採用していること、また多天体分光用マスク選択・交換機構など、多くの新しい開発要素を含んでいます。装置の組み上げ、分解、設置には大型クレーンが必要になります(アニメーション参照)。
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図1
(上段左):SWIMSのクライオスタット上部の載った多天体分光ユニット。手前がマスクキャッチャー駆動機構、奥側が回転式マスク保持ユニット(カルーセル)。
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図2(上段右):すべてのユニット、パーツが組み合わされたSWIMS。作業者と比較すると大きさがわかります。
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図3(下段):いくつかのレンズにはZnSe(セレン化亜鉛)を用いています。
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SWIMS装置組み上げの様子(マウスを当てるとアニメーションが始まります)
MIMIZUKU
MIMIZUKUは、標高5640mの極めて低い上空水蒸気量を活かし、地上観測は不可能とされてきた30um帯を含む2〜38umで観測を行うことができる装置です(図4)。これまでの観測機器にない機能として、クライオスタット自体がアクティブに動く機構が搭載されています(図5)。これにより、天体と近傍(標準星を含む)の最大25分角離れた空を同時に観測することができ、高感度の中間赤外線観測を達成できます。実験棟の中には装置の性能評価のために、特製の足場が組まれています(図6)。
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図4(上段左):MIMIZUKUクライオスタット。
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図5(上段右):前後に配置された2つの駆動機構により、装置全体が変位します。
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図6(下段):足場はコの字型に配置され、各種試験の際に活躍します。
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