東京大学木曽観測所トモエゴゼンで「はやぶさ2」を観測

2020年12月3, 4, 5日(日本時間)の夜に東京大学木曽観測所トモエゴゼンを用いて「はやぶさ2」探査機の観測を実施します。「はやぶさ2」の検出に成功した場合は本ウェブサイトに順次画像および動画データを掲載します。本観測は、JAXAはやぶさ2プロジェクト日本惑星協会日本公開天文台協会の主催による「おかえりはやぶさ2観測キャンペーン」の一環として実施します。


2020年12月5日(日本時間)



日本時間23:50 - 24:08にトモエゴゼンを用いて「はやぶさ2」の観測を実施し、「はやぶさ2」探査機とカプセルのランデブーを検出することに成功しました。



図1-1. 2020年12月5日23時55分から00時08分の観測で得た動画データ。 24倍速で再生。動画の上が北。31.7分角 x 17.8分角の領域をトリミング。中央を上から左下へ移動する点が「はやぶさ2」探査機。右上から中央下へ移動する微かな点が「はやぶさ2」から分離したカプセル。周囲の白い点は恒星。 はやぶさ2の位置: カシオペア座の方向。動画ファイルのダウンロードはこちらから。


図1-2. 図1-1の動画フレームから作成した静止画像(max演算)。



日本時間19:00 - 20:00にトモエゴゼンを用いて「はやぶさ2」の観測を実施し、カシオペア座の方向の天の川の中に「はやぶさ2」の光跡を検出することに成功しました。



図2-1. 2020年12月5日19時00分から20時00分の観測で得た動画データ。 100倍速で再生。動画の上が北。31.7分角 x 17.8分角の領域をトリミング。中央を右から左へ移動する点が「はやぶさ2」。周囲の白い点は恒星。 はやぶさ2の位置: カシオペア座の方向。動画ファイルのダウンロードはこちらから。


図2-2. 図2-1の動画フレームから作成した静止画像(max演算)。


2020年12月4日(日本時間)


日本時間18:00 - 19:00にトモエゴゼンを用いて「はやぶさ2」の観測を実施し、カシオペア座の方向の天の川の中に「はやぶさ2」の光跡を検出することに成功しました。



図3-1. 2020年12月4日18時7分30秒から6分間の観測で得た画像データ。中央に見える微かな点像が「はやぶさ2」(画像を等倍に拡大すると見つけられます)。 「はやぶさ2」の動きを追跡したため「はやぶさ2」は点像に写っています。その代わりに周囲の星は線状に伸びています。画像の上が北。 31.7分角 x 17.8分角の領域をトリミング。



図3-2. 「はやぶさ2」が検出された領域を2.5分角 x 2.5分角の四角枠で示す。



図3-3. 「はやぶさ2」が検出された領域の拡大図(2.5分角 x 2.5分間)。(左)2020年12月4日18時7分30秒から6分間の観測で得た画像データ。中央の微かな点像が「はやぶさ2」(右)2020年12月4日18時19分30秒から6分間の観測で得た画像データ。この時間帯には「はやぶさ2」は画像の端まで移動しました(中央の点像が消えたことがわかります)。



時刻 (日本時間) RA Dec 明るさ
2020/12/4 18:07 00h 01m 14.7s +55 29' 26.9" 19.8等級 (フィルタ無し, g+r-band相当, 誤差0.2mag程度)

表1. トモエゴゼンの観測により計測された「はやぶさ2」探査機の天球上での位置




2020年12月3日(日本時間)


日本時間17:50 - 18:50にトモエゴゼンを用いて「はやぶさ2」の観測を実施しましたが、残念ながら「はやぶさ2」の光跡を検出することはできませんでした。





クレジット

本サイトの画像、動画を使用する場合は「東京大学木曽観測所」と併記してください。
例)画像提供: 東京大学木曽観測所