IRAS Sources beyond the Solar Circle. I. CO Observation


Wouterloot, Brand
1989 AAS 80, 149 - 187




 アブストラクト

 l = [85, 280], b = [-10, +10] にあり、星形成領域と同じ カラーを持つ IRAS 天体 1302 個の 12CO(1-0) 観測を 行った。速度成分のプロファイルは非ガウス的(自己吸収やウィング) であった。  全成分の運動距離を求めた。IRAS 天体に付随すると我々が考える 成分に対しては絶対光度を求めた。次の論文でこれらのデータを解析し、 HI データと比較する。


 1.イントロダクション 

 過去の CO 探査の欠点 

 R ≥ 8.5 kpc にある分子ガスの分布を調べる研究に関し、 従来の CO サーベイは強い雲に集中し、かつワープで巾の 広がった天体を探査していない。

 外辺 HIIR  

 可視観測から HIIR が R = 20 kpc (Moffat et al 1979, Brand 1986) まで 存在することが分かっている。Wouterloot et al 1986 は R > 14 kpc の HIIR 近くから水メーザーを検出した。IRAS 天体はおそらくそれらの HIIR に付随した分子雲に埋もれている。

メーザー IRAS 源のカラー 

 Wouterloot, Walmsley 1986 はさらに、水メーザーやコンパクトアンモニア雲 に付随する IRAS 天体は IRAS 二色図上特定の領域に集中することを示した。
選択基準 

 これらから、外辺部のより完璧な星形成活動を知るには IRAS 天体位置での 観測が有効なことを示す。我々の選択基準は、

   S25 > S12
   -1 < R34 < (0.261 + 0.227 R23)
   0 < R23 < 1.5
   l = [85, 165], b = [-5, 10] または、
   l = [165, 195], b = [-10, 10] または、
   l = [195, 280], b = [-10, 5]
ここに、Rij = log (Sj*νj)/(Si*νi)である。この基準は Wouterloot, Walmsley 1986 のグループI天体と低光度の一部を含む。 この基準で 1302 IRAS 天体を選んだ。


 2.観測 

 2.1.SEST 観測 

 1988 May - 1988 Nov まで行った。大部分は l = [195, 280] であった。

 2.2.IRAM 観測 

 1988 May-June に l = [160, 195] 天体の観測を行った。

 2.3.Gornergrat 観測 

 1989 April にCO(2-3) 観測を行った

 3.観測結果 

 表1にまとめた。運動距離を出す回転曲線は、
   Θ/220 = (R/8.5)0.0362
を使用。これだと、 Θ(20kpc) = 227.7 km/s

表1.CO(1-0) ラインパラメタ―と運動距離


































































図1.非ガウス的 IRAS 源スペクトル。スペクトルの形態分類 A - F の意味は本文(未記載)参照。