Photometry and Spectroscopy of Long Period Variables in the Magellanic Clouds


Wood, Bessell, Fox
1981 PASA 4, 203 - 205




 アブストラクト 

    DM(LMC)=18.7, DM(SMC)=19.2.


 1.観測 

 観測結果 

 Mt. Stromlo Obs. 1.88 m 望遠鏡と AAT により、 LMC/SMC 中 LPV の JHK 測光と分光観測が行われた。図1に、変光周期と MK の関係を 示す。図には我々の観測に Glass 1979, Feast et al 1980, Catchpole,Feast 1981 も加えた。JHK 等級は全てジョンソンシステムに変換した。 DM(LMC)=18.7, DM(SMC)=19.2 を採用した. 赤化は無視した。数回の測光がある 場合、両極端の中間値を平均値とし、エラーバーを変光の幅を示す指標に使った。

 理論限界値 

 図1にはまた、AGB 星= 縮退 C/O 核+水素、ヘリウム燃焼殻、の到達極限 光度も示した。この光度は C/O 核がチャンドラセカール限界(1.4 Mo) まで 成長した場合の光度である。その K 等級の計算には、 Frogel, Persson, Cohen (1980) から、MK = Mbol - 3 を仮定した。
( Mc - L 関係なら一定値だが? )


 図1の特徴 

(1)超巨星
MK = -11, P ≥ 500 d の星の系列が見える。それらは他の星 から 1 mag 以上離れていて、AGB 限界を超えている。これらはコアヘリウム 燃焼の超巨星であろう。

(2)超新星前駆 AGB 星
MK = -9.7, P = [500d, 700d] の理論 AGB 限界線のすぐ下に星の 固まりが見える。これらは、炭素爆発型超新星の直前の星と考えられる。 我々の考えでは、炭素爆発型超新星が起きる直接の証拠が示された最初の例で ある。

(3)炭素星系列
そこから短周期側に伸びるのが炭素星である。

 超巨星と AGB 星の区別 

 超巨星を AGB 星から区別する証拠の一つは波長 [4500, 7500] A での低分 散、分解能 6 A、 スペクトルである。スペクトルが得られた 18 AGB 星の内、 二つは炭素星、七つは強い ZrO (S-型星)で s-元素の超過を示している。残りの 九星は M-型スペクトルを示した。
( Mbol = -5 あたりの炭素星など よりずっと明るい辺りで議論している!)
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図1.変光周期と MK および (J-K) の関係。図2(b) で、白印= AGB 星、黒印=コアヘリウム燃焼の超巨星。炭素星のカラーは示していない。 図1a の破線= AGB 線。

 それに対して、スペクトルが得られた 12 の超巨星では M-型スペクトルが 得られた。それらの星にはドレッジアップの証拠は見られなかった。


 2.議論 

 超巨星は 20 Mo 

 図2には、非炭素星 LPV の Mbol - log P 関係を示す。前に 述べた通り、Mbol = MK + 3 を仮定した。マスロス なしでのコアヘリウム燃焼超巨星光度も右軸に示してある。それを見ると、 進化質量 20 Mo 付近がマゼラン雲超巨星 (P ≥ 500d) の集まる質量のよ うである。ただし、 P ∼ 450 d (M=14Mo) の低質量超巨星もある。

 脈動質量と進化質量 

 図2には Fox, Wood 1981 の理論的 P-M-R 関係と、マゼラン雲 LPV の有効 温度は J-K = 1.2 程度との仮定に基づいて得た脈動質量一定の線も示す。 図2を見ると、コアヘリウム燃焼の超巨星に対しては、脈動質量と進化質量は かなり良い一致を示す。また、AGB 星の系列は質量に沿っており、短周期で 暗い 1 Mo 程度の星から、最も明るい M = 6 - 9 Mo AGB 星までが並んでいる ことが分かる。注意しておくと、脈動質量は以前の進化やマスロスに無関係で その時の星質量である。Mbol - logP 面上での AGB 星の進化は、周期と光度 が上昇する方向に進む。もしマスロスが無ければ、進化質量一定の線に沿って 動くのであろうが、激しいマスロスが起こると進化はより寝た勾配になるだろう。

図2.マゼラン星雲非炭素星 LPV の Mbol - log P 関係。 白印= AGB 星。一定質量に対する Mbol - log P 理論関係も示さ れている。 右軸目盛りの数値=光度が目盛り値になる、マスロスゼロでのヘリウム核燃焼 超巨星の質量。


 3.結論 

(1)超新星質量 
AGB 限界光度に達し、超新星になる AGB 星の爆発時質量は第1倍音振動なら 3 - 6 Mo、基本振動なら 6 - 9 Mo である。これらの質量はマスロスで減少し た最終質量で、主系列質量はずっと大きい。

(2) 
上の超新星限界質量 3 - 6 Mo より低質量であるが非常に周期の長い星は存在 しない。これは、そのような星は何らかの理由、瞬間的に外層を全て放出する とか、で脈動を停止することを示唆する。 例えば P &ge: 350 d で Mbol ≤ -5 (?)の星は一つもない。Mc - L 関係 では、 Mbol = -5 の星は Mc = 0.7 Mo である。一定質量ラインは、 Mbol = -5, P = 350 d の星は 1 Mo であることを予言する。すると、この星の外層質量は 0.3 Mo なので、そのまま進化すればもっと長い周期、

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図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.

  

  

 

  

 

  

 
  

 

  

 

  

 



図.


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