散開星団 Hogg 12 と NGC 3590 の UBVIc 測光を V = 22 mag まで行った。 測光、形態基準と恒星密度とから Hogg 12 が純正な星団であることが明らかに なった。NGC 3590 は規準星団として用いられた。フィールド星混入の掃除後の CMD から、この星団は太陽メタルで、 E(B-V) = 0.40±0.05, d = 2.0 ±0.5 kpc, 年齢は NGC 3590 (t = 30 Myr) と近い。 | 両星団共に、驚くほど小さく、半径 1 pc 程度である。双方の間隔は 3.6 pc しか離れていない。双方の年齢が近く、赤化も同じ、メタル量も同じことから、 これらは連星団ではないかと考えられる。既知の 180 連星団系の中で、内 27 系は良く研究されているが、Hogg12/NGC 3590 系は最も近接した系の一つ である。 |
![]() 図1.NGC 3590, Hogg 12 の V 画像。上=北。二つの楕円が NGC 3590 と Hogg12. |
![]() 図2.等級とカラーのエラー。 ![]() 図3.左:Moffat, Vogt 1975 との差。右: Claria 1976 との差。 |
図4=星団領域の全ての星の CMD. TCD 図4は星団領域の全ての星の CMD. TCD である。CMD には非常に広い系列が 見える。U-B のある星数が B-V, V-I に較べ少ないことが目立つ。これは、 2000 Dec 27 の観測晩に U 画像が撮れなかったためである。 掃除のやり方 (1)観測画像 [0:2000, 0:2000] ピクセルを 250x250 ピクセルの箱64個に分ける。 箱毎に CMD を作る。 (2)CMD を ΔV = 0.5, Δ(U-B) = Δ(B-V) = Δ(V-I) = 0.2 の区分に分け、その中の星数を数える。 (3)全ての箱 CMD を順に基準箱と考え、それ以外の箱の CMD から規準 CMD の 星に一番近い星を除去していく。 (この訳が正しいのか疑問。) (4)こうして除去された回数が全体の 20 % 以下だった場合、その星を星団 の基幹星と看做す。 こうして、 V > 16 mag の星に対して我々は星団星とフィールド星の区別を 付けられないことを見出した。 ( 結局この掃除法が実際にどうなされているのか、それから手法の統計学的な 基礎づけがどうなのか、分からないままである。 ) |
![]() 図4.上:(V, U-B), (V, B-V), (V, V-I) 色等級図。 下:(U-B, B-V), (U-B, V-I) 二色図。 |
![]() 図5.NGC 3590 の掃除後の図。上:(V, U-B), (V, B-V), (V, V-I) 色等級図。 下:(U-B, B-V), (U-B, V-I) 二色図。 |
![]() 図6.Hogg 12 の掃除後の図。上:(V, U-B), (V, B-V), (V, V-I) 色等級図。 下:(U-B, B-V), (U-B, V-I) 二色図。 ![]() 図7.多分メンバーと思われる星の (V, U-B), (V, B-V), (V, V-I) 色等級図。 黒丸= Hogg 12. 白丸= NGC 3590. |