Spitzer Survey of Novae in M31

   Shafter, Bode, Darnley, + 3,   2011 ApJ 727, 50 -

 M 31 で初めての赤外新星探査を報告する。10 個の新星の Spitzer 観測を行った。 IRS 観測8個、IRAC 八個の観測の内6個は共通していた。観測は爆発後 3 - 7 か月 後に行われた。二つの新星でダスト形成の証拠が見つかった。もう一つで[NeII] 12.8 μm 輝線が検出された。




図1.IRAC による M31 新星の近赤外SED。M21N2006-10a と多分 2007-07f に 赤外超過が見られる。


図3.2007-11e の IRS スペクトルには [Ne II] 12.8 μm 輝線が見える。 ネオン新星の特徴である。


図5.M31 N 2006-10a の B, V 変光曲線。tB = 74 d, tV = 83 d


図7.M31N 2006-09c, 2006-10a. 2006-10b の HET スペクトル。2006-10b の 太いバルマー線、He, N ラインに注意せよ。


図9.M31N 2007-11d と 2007-11e の HET スペクトル。 Fe II システムを示す。


図11.観測されたダスト凝結時間 tcond 対 スピードクラス t2 の関係。

 地上観測と合わせ、新星のスピードクラスと分光タイプを決めた。 ダスト形成タイムスケールは新星のスピードクラスと相関していることが判った。 速い新星ほどダスト形成が早期に起こる。今回の観測で多くの新星にダストの証拠が 見出せなかった原因は爆発から Spitzer 観測までの時間が長過ぎたためである。 実際、ダスト形成が見つかった新星は slowest の新星であった。




図2.IRAC, IRS 双方での検出があった M31 N-2006-09c(上) と 2006-10a(下)。 2006-10a での赤外超過のピークが 5 μm 付近にある。


図4.R バンド変光曲線。×印は検出限界。ディケイタイム t2 は 17 d (2006-09c), 112 d (2006-10a), 21 d (2006-10b), 14 d (2007-08d).


図6.M31 N 2006-10b の B, V 変光曲線。tB = 20 d, V は極大をミスった。


図8.M31N 2006-11a, 2007-08d, 2007-10a の HET スペクトル。latter nova は Fe II と He/N ラインが特徴である。


図10.10 個の新星の位置。 赤丸 = Fe II 新星, 青四角= 2006-10b He/N 新星に 進化しているハイブリッド新星。三角=不確定タイプ 2007-08a, 2007-10a


図12.赤外極大時間 tmax 対 スピードクラス t2 の関係。