A Statistical Analysis of the Late-Type Stellar Content in the Andromeda Halo

  Koch, Rich  2010 AJ 139, 2279 - 2288

 M31 ハロー内の (炭素星/M-巨星)比、 C/M 比、を統計的に解析した。 Keck/DEIMOS スペクトルに疑似フィルターをかけ、ジャイアントストリームと ハローの1288 星で 81-77 カラー指数を計算した。それに V-I カラーを加え 二色図上で炭素星を探す方法はよく確立している。

 この方法で僅か5個の炭素星候補しか見つからなかった。得られた低い C/M 値 は M31 円盤や内側ハローに関してこれまで報告された値と一致する。この結果が サンプル数の少なさによるいたずらの可能性もあるが、O過多の M-巨星はハロー 全体で似たような値を示すらしい証拠がある。




図1.TiO (7750A) と CN (8100) フィルター透過率曲線。様々な例。


図3.3通りのフィルターセットからの疑似 81-77 カラーの比較。。


図5.Koch 2005 で巨星とされた星の色等級図。横線= TRGB.(I=20.52)
  (左)星印=炭素星候補。(右)星印=M-巨星。


図7.視線速度の分布。

 また、ハローフィールドの炭素星とストリームの炭素星に間に差は認められな かった。この低い C/M 比は観測された低メタル量や遠距離領域で中間年齢星が 見つかっていることと矛盾する。
 これらの領域で炭素星が消えている事実は外側の M 31 ハローは円盤や SMC 的な 銀河の残骸でなく、矮小楕円銀河 NGC 147 に似ているのではないだろうか?




図2.(上)炭素星候補スペクトル。(中)M-巨星。(下)背景銀河。
   銀河では A バンドがはっきり分かる。斜線は CFHT フィルター。


図4.(上)巨星、(下)矮星に対する2色図。白四角は Nowtony et al 2001 の観測例。5つの炭素星候補は強調されている。。


図6.動径距離に沿っての変化。(上)C/M5+ 比。円盤内での結果(Brewer ert al 1995, Battinelli et al 2003, Demers,Battinelli 2005,)も示す。 (中)C, M5+ 星の数。(下) 星総数に対する比。


図8.局所群銀河の C/M 比。白丸=C/M0+ データしか得られていない。黒丸 =c/M5+ データ。白三角=炭素星未検出。赤三角=我々のハローフィールド。 四角=ストリーム。曲線=Mouhcine,Lancon 2003 モデル。



図A1.図4と同じ。ただし、各観測毎の例。