M31 ハロー内の (炭素星/M-巨星)比、 C/M 比、を統計的に解析した。
Keck/DEIMOS スペクトルに疑似フィルターをかけ、ジャイアントストリームと
ハローの1288 星で 81-77 カラー指数を計算した。それに V-I カラーを加え
二色図上で炭素星を探す方法はよく確立している。
この方法で僅か5個の炭素星候補しか見つからなかった。得られた低い C/M 値
は M31 円盤や内側ハローに関してこれまで報告された値と一致する。この結果が
サンプル数の少なさによるいたずらの可能性もあるが、O過多の M-巨星はハロー
全体で似たような値を示すらしい証拠がある。
図1.TiO (7750A) と CN (8100) フィルター透過率曲線。様々な例。
図3.3通りのフィルターセットからの疑似 81-77 カラーの比較。。
図5.Koch 2005 で巨星とされた星の色等級図。横線= TRGB.(I=20.52)
(左)星印=炭素星候補。(右)星印=M-巨星。
図7.視線速度の分布。
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また、ハローフィールドの炭素星とストリームの炭素星に間に差は認められな
かった。この低い C/M 比は観測された低メタル量や遠距離領域で中間年齢星が
見つかっていることと矛盾する。
これらの領域で炭素星が消えている事実は外側の M 31 ハローは円盤や SMC 的な
銀河の残骸でなく、矮小楕円銀河 NGC 147 に似ているのではないだろうか?
図2.(上)炭素星候補スペクトル。(中)M-巨星。(下)背景銀河。
銀河では A バンドがはっきり分かる。斜線は CFHT フィルター。
図4.(上)巨星、(下)矮星に対する2色図。白四角は Nowtony et al 2001
の観測例。5つの炭素星候補は強調されている。。
図6.動径距離に沿っての変化。(上)C/M5+ 比。円盤内での結果(Brewer ert al 1995,
Battinelli et al 2003, Demers,Battinelli 2005,)も示す。
(中)C, M5+ 星の数。(下)
星総数に対する比。
図8.局所群銀河の C/M 比。白丸=C/M0+ データしか得られていない。黒丸
=c/M5+ データ。白三角=炭素星未検出。赤三角=我々のハローフィールド。
四角=ストリーム。曲線=Mouhcine,Lancon 2003 モデル。
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