目的:Spitzer 観測と新しいダストモデルを使って、M31 のダスト分布とその特性を
調べた。その結果を GALEX FUV, NUV, SDSS に適用してダスト加熱過程の年齢
依存性を導いた。
方法:Spitzer IRAC/MIPS マップの位置を合わせ、ダスト輻射モデルと比較した。
そこから、ダスト質量、輻射場強度、PAH の量を導く。赤外総輻射量(TIR) を
可視、UV カラーの関数として解析し、年齢依存ダスト加熱モデルと予想と比較した。
結果:M31 では冷たいダストの輻射が赤外スペクトルで支配的であることが判った。
ダストを加熱する平均輻射場は弱く, U < 2 である。ここに U = 1 は太陽近傍。
サブミリ観測が欠けているためダスト量への制限は強くないが Mdust>
> 1.1 × 107 Mo である。
図.6" 角ピクセルの二色図。ラベルは輻射源を示す。
図3.M31 のスペクトル。実線= Drain et al 2007 モデル。白丸=モデル予想
でこの論文で使う。
図5.観測とモデルの差。
図7.8 μm と 71, 160 μm 輻射の関係。
図9.TIR/UV と β の関係。実線= 爆発的星形成銀河 (Kong et al 2004)
図10.(上)10 kpc リングでの(TIR/FuV)と(FUV-iSDSS) の関係。
(下)FUV 減光分布
図12.(TIR/FuV)と(FUV-iSDSS) の関係。
図14.(上)(FUV-iSDSS) マップ。(中)TIR/FUV マップ。
(下)AFUV マップ。
| |
ベストフィットモデルから得た値はMdust> ∼ 7.6 ×
107 Mo である。これは HI, CO 観測からの予測とよく合っている。
渦-リングではダストの 3% がPAH であった。
M31 の円盤全般で 670 pc 領域での
UV と可視のカラーは TIR/UV 比と相関する。しかし、それは爆発的星形成銀河での
赤外超過と紫外スペクトル型との関係、IRX-β 関係、からずれている。
特に、赤い領域では固定したカラーに対して TIR/FUV 比が低下する。ダスト加熱
の年齢依存性のモデルの予想を考慮すると、10 kpc リングをまたぐ 83 % の領域で
ダストが吸収したエネルギーの 50 % 以上が λ > 4000 A の輻射であり、
従って M31 ダストは星形成リング上でさえも、主に数 Gyr 以上の古い星により
加熱されている。減光は 10 koc でピークに達し、内側の減少の方が外側よりも
急である。最後に減光マップを 6" (100 pc)ピクセルで作成した。
図2.採用したデータの S/N 比の最小値のマップ。
図4.χ2 最小値とMH の関係。
図6.(上)TIR と F24, F60 の関係。
(下)TIR と F24/TIR, F60/TIR の関係。
図8.F24 と TIR の関係。
図11.10 kpc リングでの(TIR/FuV)と(FUV-iSDSS) の関係。
図13.FUV 減光の R による変化
図15.(上)(FUV-iSDSS)の 距離 R による変化。
黒=長軸沿い。赤=短軸沿い。
(下)AFUV の変化。
図16.(FUV-iSDSS)とTIR/FUV の関係。
|