The Remnants of Galaxy Formation from a Panoramic Survey of the Region around M31

  McConnachie, Irwin, Ibata, Dubinski, Widrow, Martin, Cote, Dotter, Navarro, Ferguson, Puzia, Lewis,Babul, Barmby, Bienayme, Chapman, Cockcroft, Collins, Fardal, Harris, Huxor, Mackey, Penarrubia, Rich, Richer, Siebert, Tanvir, Valls-Gabaud, Venn    2009 Nature 461, 66 -

 ヒエラルキカル宇宙モデルでは銀河はより小さい銀河の絶え間ない降着により 成長する。それらの潮汐分解は銀河周辺に緩く結合した星の群れを作り出す。 その広がりは円盤半径の 10 - 100 倍に及ぶ。これら残骸の数、光度、形態は 銀河形成史に重要な手掛かりを与える。しかし、残骸が 暗く、広がりが大きいため、十分なサーベイは難しい。  ここで、M31 の大きな展望を与えるサーベイを報告する。我々は星と、 つながりのある構造を検出したが、それは M31 の潮汐作用によって 破壊された矮小銀河の残骸である。それらのまだ生存している対応天体 の捜査から、Mv < -6 より明るい M31 の残骸の 3/4 はまだ未発見で あることを示唆する。最大の伴銀河 M33 のまわりには星の構造体が見え、 最近 M31 と遭遇したことをうかがわせる。この銀河構造の大きな眺めは 階層的な銀河形成モデルの考えを直接確認するものであり、 その絶え間 ない成長を M31 と M33 が共有していることを物語る。




図2.(上)M31 衛星の数密度。 R = 150 kpc でも落ちない。(下)累積光度 関数。Schechter 関数でよくフィットする。この分布から Mv = -6 より 明るい衛星銀河が 6±4 個は 150 kpc 以内に期待できる。




図1.PAndAS フィールドの RGB 天体分布。これまでに 220 平方度がサーベイ されたが、RGB 星はどこにも見つかった。これらの星は M31 の広大な広がりを 示している。
GSS はハロー副構造の代表例であるが、新しく発見された副構造として、 M31 から北西短軸に沿って 100 kpc に渡る密度超過 (no.6)、南西約 100 kpc の長さ 40 kpc のアーク状の淡い構造 (no.7)、以前から知られていた東側構造 の M31 から 50 kpc でのループ状に銀河北端を巻き込む構造 (no.4) がある。 これらは 100 kpc より遠方ではハッブル時間より長く、内側 50 kpc より近く でも数 Gyr は維持されている。これらの母天体は図1で集中した密度超過と して認められる。
 M33 の周囲には 2 deg.(30kpc) まで以前知られていなかった星が多数存在する。 南には第2の拡張部が見える。これは降着銀河の残骸かも知れない。 以前からの疑問として, M33 には極度にワープした HI 円盤があるのに対応する 恒星円盤のワープが見られないことがあった。この拡張部はその恒星ワープ かも知れない。


図3.相互作用モデル。