The SPLASH SUrvey: A Spectroscopic Portrait of Andromeda's Giant Southern Stream

  Gilbert, Guhathakurta, Kollipara, Beaton, Geha,Kalirai,Kirby, Majewski,Pattterson 2009 ApJ 705, 1275 - 1297

 ジャイアントサザンストリーム (GSS) は比較的高メタルで高表面輝度のコア と低メタル、低輝度のエンベロープとから成る。GSS 6 領域、内 4 つは新しく、 2 つは撮り直し、と、南東短軸上 R = 60 kpc にあるストリーム C で 1 領域、 計 7 領域で赤色巨星の分光を行った。これらデータは現在、Keck/DEIMOS を使って進行中の SPLASH (Spectroscopic and Photometric Landscape od Andromeda's Stellar Halo ) サーベイの一部である。

 我々は R = 17 kpc という最も内側のコアを提示する。そこには R = 21 kpc での GSS コアで見られた運動学的に低温の第2成分が連続していた。 GSS と第2成分の速度勾配は &Delata;R = 7 kpc に渡って平行であった。 これは GSS 星の視線速度が分岐していることを示唆する。




図1.分光観測領域の位置を Ibata et al 2005 の星計数マップに重ねた。


図3.領域 1 の星。(a). 視線速度分布。細線=全星。斜線= RGB 星と された星。V = -375 km/s の細いピークは衛星銀河 And I の星。(b) RGB 星の位置。And I の中心、半光度半径、潮汐半径が示されている。青= 潮汐半径外の M31 フィールド星。赤丸は [Fe/H] から And I メンバーでは ないとされた。 (c) 速度・メタル図 (d) 色等級図。等時線は VandenBergh et al 2006 の 12 Gyr, [α/Fe]=0, {fe/H]=-2.3 から 0.0


図5.各領域での視線速度分布。太線= M31 RGB 星。細線= MW 矮星。And I, And III の星は除いた。 矢印= GSS 速度。


図7.Rproj = 21 kpc 領域 H13s の視線速度。コアは V = -490 km/s, 第2成分は V = -390 km/s に見られる。


図9.Rproj = 45 kpc 領域 d1 の視線速度。And I メンバーとは 考えられない星のみを提示した。


図11.Rproj = 69 kpc 領域 d3 の視線速度。And III メンバー は除いた。冷たい成分と熱い成分が重なっている。


図13.GSS 視線速度と速度分散の投影距離による変化。


図15.(上)GSS コアのメタル分布。右は累積表示。3領域は良く似ている。
(中)破線=比較用に上の3つを合体したメタル分布。赤点線= 領域 d1。 GSS コアと似ている。実線= a13 。全然似ていない。
(下)実線= m4 の主成分。GSS と似る。赤点線=冷たい第2成分。似ていない。


図17.メタル量の累積分布。

 我々は GSS エンベロープ内、R = 58 kpc の所に運動学的に副構造を発見した。 視線速度で帰属を決めたサンプルから、エンベロープデブリはコアよりも 0.7 dex 低メタルで、速度分散は大きいことが判った。 GSS は衛星銀河 And I の領域にも 見つかった。この領域の GSS 星はコアと同じメタル量である。

 ストリーム C では以前発見した二つの運動成分を確認した。夫々の速度分散 は 10 と 4 km/s である。これらは、母天体の制約に有用である。




図2.各領域での速度分布。斜線は M31 RGB 星。


図4.領域 d3 の星。 And III を含む。


図6.領域 f207 (R=17 kpc) の速度。(上)図5と同じ。(中上)速度・メタル 関係。丸= M31 RGB, 三角=MW 矮星。(中下)[Fe/H] &ge: -1.0 の M31 RGB の速度分布。(下)[Fe/H] <: -1.0 の M31 RGB の速度分布。GSS コアは V = -525 km/s 成分。V = -425 km/s 成分。M31 楕円体成分が V = -300 km/s 中心に 見られる。


図8.Rproj = 33 kpc 領域 a3 の視線速度。コアは V = -440 km/s, で比較的高メタルである。M31 楕円体が広い速度帯で寄与している。


図10.Rproj = 58 kpc 領域 a13 の視線速度。 V = -300km/s の 運動学的に冷たい低メタル成分に注目。


図12.南東短軸上 Rproj = 57 kpc 領域 m4 の視線速度。 V = -360 km/s の比較的高メタルの冷たい成分と、V = -260 km/s のより 低メタルで冷たい成分がある。(上)の矢印は Chapman et al 2008 が隣接 領域で見出したピーク位置。


図14.等時線は図3と同じ。GSSコア のメタル分布は似ているが、a13 の 副構造と m4 の第2成分はより青い。


図16.(上)青丸=GSS コア星。赤丸=冷たい第2成分星。両者は 100 km/s 離れ ている。三角=残り。
(下)両者の星数比。破線=0.7