A Spetroscopic Survey of EC4, an Extended cluster in Andromeda's Halo

 Collins, Chapman, Irwin, Ibata, Martin, Ferguson, Huxor, Lewis, Mackey, McConnachie, Tanvir   2009,

 CHHT/MegaCam サーベイで見つかったアンドロメダハロー中の広がった星団 EC4 内赤色巨星の分光観測を報告する。この星団は潮汐ストリーム Cp と Cr と重なって位置する。観測には Keck II 搭載の DEIMOS が用いられ、CaII 三重線 を分解能 1.3 A で取った。




図1.rh = 半光度半径。赤丸=Mackey et al 2006 の ECs。 桃色三角 = 低光度の M31 矮小銀河。桃色空三角=球状星団。青四角= 銀河系 dSphs 青空四角= 銀河系球状星団。破線:  log rh = 0.2 Mv + 2.6 van den Bergh/Mackey 2004 の銀河系天体境界。


図4.EC4の運動。


図6.

 EC4 の赤色巨星 6 個の視線速度は Vr = -287.9 ±2.7 km s-1 であった。M/L = 6.7 で球状星団と一致する。スペクトルから [Fe/H] = -1.6 ± 0.15 である。EC4 は拡散した球状星団であるという結論になった。

 EC4 の運動はストリーム Cp と極めて近い。両者には何らかの関係があるらしい。




図3.速度差。


図5.観測スペクトル。




図2.
(上左)EC4 の HST 画像より。赤丸=分光した EC4 星。青三角=分光した Cp 天体。
(上右)EC4 の 5 rh 以内(左)と外(右)の色等級図。Dotter et al 2008 t=10Gyr 等時線は左から、[Fe/H]=-2.0, -1.8, -1.5, -1, -0.75 (m-M) = 24.31 を EC4 距離とした。EC4 は [Fe/H] = -1.8 がベストマッチ。外側では [Fe/H] = -1.0 の Cr ストリーム成分が支配的だが、依然として [Fe/H] = -1.8 RGB も残っていて、 Cp ストリームと考えられる。
(下左)CFHT MegaCam の色等級図と視線速度。赤= EC4, 青=Cp ストリーム。
(下右) F25/F26 フィールド星の視線速度とメタル量。 太い実線=EC4 星。