M31 の星団候補 670 個を含み前文で 1300 個のカタログを提示する。残りは以前
星団であると考えられていたが、星であったり背景銀河と判明したものである。
カタログの位置精度は 0".2 で、 Local Group Survey (LGS) や DSS の画像に
基づいている。HST アーカイブや LGS が得られない 1000 個余りの天体は 6.5 m MMT
の Hectspec ファイバー分光器のスペクトルに主づいて分類した。
この論文では若い星団のスペクトルと画像を解析する。 140 の若い星団の年齢
と赤化がモデルスペクトルと比較される。7 個は HST 色等級図から年齢が得ら
れている。内二つはここで報告されるものである。
図1.(左)LGS I-バンド。(右)K'-バンド AO 画像 (Cohen et al 2005)
の B314-G037 星団。右でも星団の存在は明らかだが、観測等級が明るくなり過ぎる。
図3. M31 Heterospectra の例。上から Cohen et al 2005 が星団と認定した
4 天体のスペクトル、ACS 画像で星団とされた 3つの天体の平均スペクトル、
二つの A 型星。バルマー線の線巾に注目。
図5.(上)キングモデルで決めた M31 古い星団集中度パラメターのヒストグラム。
星印は NGC 205 の星団。アステリスク=若い星団。(中)銀河内の散開星団。
(下)銀河系球状星団。M31 古い星団は球状星団に、M31 若い星団は散開星団から
球状星団までの質量巾に渡る。
図7.メタルライン指数 Mavg = (Fe5270+Mgb)/2, バルマーライン
指数 Havg = (HδF + HγF +
Hβ)/3 (等値幅:A) の比較。曲線は Padova Z = 0.03 モデル。
図9.HST/ACS による色等級図。等時線は Z = 0.03 Cioni et al 2006 より。
E(B-V) = 0.25, (m-M)o = 24.43 を採用。B049-G112(左) は t = 0.35 Gyr
(log t = 8.55)、B458-D049(中) は t = 0.25 Gyr
(log t = 8.4) と決まった。
(ちょっと凄いな。)
図11.銀河中心距離と年齢。
図13.主軸に沿った距離 (X) と速度。(上)主軸までの距離 Y = 0 - 1 kpc。
(下) Y = 1 - 2 kpc.
黒点=sky fiber(吸収線), 緑=輝線、シアン= HIIR, 赤=若い星団。実線=
Kent 1989 の回転曲線。
図15.年齢・質量関係。
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年齢に相当する M/L と観測された Mv とから若い星団の質量を導いた。その結果、
中間値で 104 Mo, 最大 105 Mo に達し、中間年齢 0.25 Gyr
と判明した。これに比較すると銀河系の散開星団はここでの最低クラスである。最高は
M31 と 銀河系の球状星団、LMC の若い星団が中間ということになる。
M31 若い星団は色々な構造を示す。大部分は集中度が低く銀河系散開星団と似ている。
しかし、数個は集中度が高い。これらの星団の大部分は 1 Gyr 以内に分解すると
思われる。しかし、幾つかのより重くて集中度の高い星団は生き延びるだろう。若い
星団の空間分布は中間赤外でマップされる星形成領域と相関が良い。運動の解析も
同様に若い星団と若い円盤の空間相関を示す。
図2.Hectospec でスペクトルを取得した箇所。青=星団と確認。緑=星。
黄色=多分星。赤=背景銀河。
図4.2 Gyr より若い星団の ACS, WFPC2 画像。VD 80 だけは LGS から。フレーム
内右下の数字はスペクトルで決定した年齢。左下は、A = ACS, F = WFPC2。一般
に ACS の方が深い。
図6.0.04 - 1 Gyr 年齢星団のスペクトル。上が観測、下は StarBurst モデル
(Leitherer et al 1999)
図8.図7と同じだが、Hδ/Fe4045 と CaII の比較。
図10.赤=Spitzer/MIPS24μm 画像。バックはSDSS.紫点=<0.1 Gyr。
青点= 0.1 - 0.32 Gyr. 緑点= 0.32 - 2 Gyr
図12.sky fibers から得た平均速度場。
図14.マス分布。(上)M31 (上中)MW 散開星団。(下中)LMC 大星団。
(下) MW 球状星団。
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