アンドロメダ銀河と降着衛星銀河との作用を解析的及び数値的(4×10
7 粒子)に調べた。円盤、バルジ、ハローと衛星銀河との自己重力を
含めた作用を初めて示す事が出来た。我々は M 31 のストリームとシェルを
再現し、短軸南側に最近見つかった薄いアークはストリーム事件より数十億年
以前の同様な痕跡であることを見出した。
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M31 円盤の現在の状況と整合するには衛星の質量は M ≤ 5 × 10
9 である。衛星の中心部は現在では東側のシェルとなっている。
したがって、この領域の観測は衛星の性質を知る上で新たな情報を提供
する。
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図1.衛星銀河の時間変化。0.00 Gyr = 現在。箱サイズ = 160 kpc。
(e) - (h) で薄いシェルの発生が観察されるが、これは Ibata et al 2007
が発見した薄いシェルと似ていて、類似の衝突が 1 Gyr よりさらに昔に
起きたことを窺わせる。
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図2.シミュレーションと観測星計数との比較。
(上) Irwin et al 2005 による RGB 密度
(下)モデルAでの衛星銀河粒子のコラム密度
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図3.円盤厚みプロファイル。
実線=初期プロファイル。破線=衝突なしの時の 5 Gyr 後。
1点破線=モデルA=衛星質量 1 × 109 Mo
点線=モデルB=衛星質量 5 × 109 Mo
3点破線=モデルC=衛星質量 1 × 1010 Mo
図4.位相空間上での衛星粒子の分布。粒子の色は初期エネルギー
(1051erg)を表わす。深いエネルギー井戸(衛星中心)にいた
粒子の殆どが現在シェルに集まっていることに注意。
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