Chandra Detection of Diffuse Hot Gas in and around the M 31 Bulge

  Li, Wang    2007 ApJ 668, L39 - L42

 チャンドラ観測記録を用い、M31 中心 30' × 30' (4.5 kpc × 4.5 kpc) のマップから、拡散高温ガスを検出した。光源の光度は 0.5 - 8 keV で 1035 erg/s である。それ以外の星、カタクリスミック変光星、コロナを伴う活動連星、から の寄与を評価した。K - バンド放射が 2 - 8 keV 未分解 X - 線と同じ分布を持つことは 星からの X 線説を支持する。

 しかし、 0.5 - 2 keV の放射強度は星から予想される値よりずっと大きく、特に 銀河中心から 2 kpc 以内でそうである。この軟 X 線の分布は K バンドで見えるバルジ より丸く、遠くの方では短軸に沿って伸びている。従って、軟 X 線の超過成分は バルジの中から外にかけて存在する高温ガスによると考えられる。その上、M31 円盤の 近い側は X 線源に対し、陰を投げかけている。これは高温ガスが少なくとも 2.5 kpc は円盤から上っていることを示唆している。




図1.(左) チャンドラ 0.5 - 2 keV の軟 X 線強度分布。バックは 2MASS K バンド画像。+サインは銀河中心。
(右)実線=星成分を除いた残りの拡散成分の分布。点線=2MASS K バンド強度。 背景=Spitzer MIPS 24 μm 像。


図2.(左)菱形= 0.5 - 2 keV, 三角= 2 - 8 keV の主軸沿い(PA=45°)強度分布。 正値側は南西向き。破線= K バンドプロファイル。
(右)バツ= 0.5 - 1 keV, 菱形= 1 - 2 keV の星を除いた短軸沿い強度分布。実線 =指数関数フィット。破線= 24 μm プロファイル。矢印=渦状腕と星形成リング による影。