運動学的に冷たい星種族がアンドロメダ銀河南東側短軸に沿って存在することを
発見した。これはジャイアントサザンストリームにつながっているらしい。この
発見は Keck II/DEIMOS により進行中の M31 赤色巨星分光サーベイの過程でなされた。
![]() 図1.観測領域。青四角=図2のMegaCam 観測領域。赤三角=DEIMOAS 領域。 内、外側の3個は領域 a0。残りの三角は図2に示す。背景は Ibata et al 2005 の星計数マップ。外側楕円=軸比 0.6 半径 55 kpc。 ![]() 図3.視線速度分布。斜線= 尤度診断あり。実線=なし。 ![]() 図5.二重ガウシャンフィットの最尤検定の結果。 ![]() 図7.単一ガウシャンフィットの最尤検定の結果。 ![]() 図9.M31 RGB 星の速度分布。(上)短軸。点線の三角が冷たい成分。 (下)長軸。 ![]() 図11.内側楕円体と外側楕円体のメタル分布。 ![]() 図13.視線速度と投影距離の関係。(上)観測。(下)シミュレーション。 緑=GSS.赤=北東の棚。青=予言された南東の棚。黒=M31 バルジ、円盤、 ハロー。 ![]() 図15.(a) GSS の東縁にあるフィールド 135 の速度対メタル量関係。GSS 中心フィールド H13s での平均速度と第2ストリームの平均速度はマークされている。 (b) [Fe/H] > -0.75 の高メタル星の分布。-300 km/s の冷たい成分と共に、 GSS と 第2ストリームへの集中も示す。 (c) [Fe/H] < -0.75 の高メタル星の分布。低メタル星は平らな分布。 |
1013 個の M31 赤色巨星視線速度分布には二つの成分がある。幅広の、運動学的に
熱い成分、σ = 129 km/s、 はヴィリアル平衡にある楕円体を表わす。全体の
19 % は巾狭く、σ = 55.5 km/s (Rproj=12 kpc) から
σ = 10.6 km/s (Rproj=18 kpc) へと距離と共に減少し、中心速度
は M31 の系統速度に近い。
![]() 図2.MegaCam による星計数マップ。赤い四角が MegaCam 測光を行った部分。 ![]() 図4.M31 内側楕円体 RGB と診断された星の視線速度。(左)単一ガウシャンフィット。 〈v〉 = -287 km/s, σ = 117 km/s 。(右)2成分ガウシャン。 ![]() 図6.各領域の速度分布とガウシャンフィット。副構造の証拠がない領域は 単一ガウシャンでフィットした。 ![]() 図8.狭い速度成分の尤度検定の結果。 ![]() 図10.メタル量区分ごとの速度分布。高メタルの冷たい成分が -300 km/s に 集積しているのが判る。 ![]() 図12.シミュレーション。緑=第1通過点に接近しつつある GSS 。 赤=北の棚(Northern shelf)から第2通過点に近づきつつある。 マゼンタ=西の肩(Western shelf)から第3通過点に近づきつつある。青=第4 通過点に近づきつつあり、南東に広がって見える模様を作っている。 ![]() 図14.フィールド135 の速度分布。3つのガウシャンでフィットされた。 (1)幅広の M31 楕円体。(2)〈v〉 = -273 km/s, σ = 30 km/s の南東棚成分。約30%。(3))〈v〉 = -449 km/s, σ = 55 km/s 全体の 25 % を占める。 |