The Distribution of Young Stars, Clusters and Cepheids in the Milky Way and M 33 - A Comparison


Humphreys
1979 IAU Symp 84, 93 - 98




 アブストラクト 

 可視天体=アソシエイション、若い星団、長周期セファイド、による渦状構造 の証拠をまとめる。  M33 の同様な証拠を挙げて銀河系と比較する。


 OB-アソシエイションと若い星団の腕 

 OB-アソシエイションと若い星団 

 図1には、 OB-アソシエイションと若い星団(B2 - B3) の分布を示す。 最近、特に南半球で Moffat, Vogt, FitzGerald により星団の観測が進んだ。 Moffat, Vogt (1973), Moffat, FitzGerald 1974, Moffat, Vogt 1975a,b,c を見よ。これらの 新しいデータは Becker, Fenkart (1970), Becker, Fenkart (1971) の若い星団のデータ収集と合わせられた。 個々の超巨星や OB-星に対するかなりの観測が行われてきた。しかし、 ここではそれらより、アソシエイションを取り上げる。距離精度が 上がるからである。

 太陽周円内側 

 サジタリウス・カリーナ腕、局所腕、ペルセウス腕とその間の空隙がはっき りと見える。サジタリウス・カリーナ腕の外側縁が l = [30, 40] と l = [280, 285] にある。超巨星と HIIRs を加えるとこの腕は太陽から 6 kpc まで伸ばせる。l = 305 方向には内側とげも見える。そのさらに内側 太陽から 3 - 4 kpc にはノルマ・スキュータム腕も見える。

 l = 30 - 40 方向 

 l = 290 方向にサジタリウス・カリーナ腕が長く伸ばせたのだから、次は l = 30 - 40 方向である。この方向に腕を伸ばす観測が重要である。

 太陽周円外側 

 局所腕は l = 240 の方向に延ばすことが出来るようになった。局所腕は ペルセウス腕のとげか分かれかも知れない。ペルセウス腕=アウター腕 (という使い方をしているようだ)はより遠方でははっきり定義できないが、 Cam OB3 と Aur OB2 を通って、 l = 210 の方向に伸びているようだ。

図1.白丸=OB-アソシエイションと、黒丸=若い星団(B2 - B3)の空間分布。  


 セファイド 

 セファイドは数不足 

 図2には Tammann (1970), と Grayzeck 1974 による P > 15 d の長周期セファイドの空間分布を示す。 この限界値は Mv = -5 mag に相当し、超巨星や OB 星はこれより明るいから である。図を見ると分かるように、セファイドの数は少なすぎて、腕の追跡に は足りない。しかし、OB-アソシエイションと若い星団による腕輪郭を重ねる と、長周期セファイドは腕範囲内に分布することが判る。したがって、将来 長周期セファイドを腕が何処にあるかの目印として使える可能性がある。ただし、 この先 M 33 で述べるように、 常にセファイド=腕というわけではない。

 M 33 

 略

図2.P > 15 d の長周期セファイドの空間分布。輪郭線=図1の渦状腕。